アーチーズ・シラーズ 2017

  国:Australia (オーストラリア)
 地域:South Australia (サウスオーストラリア)
 品種:Shiraz (シラーズ)
タイプ:Red (赤)
 SO2:無添加
 度数:11.5%

インポータコメント
2013年に無くなった祖父のデディケートとして作られる様になったこのキュヴェですが、2017年のリリースが最後。
丁度Jamesがマセラシオン・カルボニックによってSO2ゼロのリスクを下げる試みを続けていた時期のキュヴェです。
何のストレスも無くレストランで会話と食事したり、旅する際に感じる胸の高鳴りを懐かしく、そして恋しく想われる方も多いでしょう。
このArchie'sですが、ワイナリーリリースから既に3年が経過。
当初のキャンディ香はすっかり鳴りを潜め、しっとりと濡れた石の表面の様な、滴る様なテクスチャーと共にスパイスの香りがようやく顔を覗かせる様になってくれました。
フレッシュのブラックベリーやブルーベリーの味わいの陰に、微かに香るユーカリのミンティな個性は紛れもなくオーストラリアのテロワールであり、Shiraz【シラーズ】とこの品種に対して尊敬の念を込めた呼称を守り続けるJamesの意思が宿っているかの様です。

決してグビグビ飲める「軽赤」ではなく、十分に品種個性が表現されており、エキスが一定の濃さを守っているのにも拘わらずスムーズに胃袋へ流れ込んでいく。
満足感と親しみやすさが同居した、JAUMAの一時代を担ってくれた代表作でもありました。


■生産者
Jauma (ヤウマ)
本拠地:オーストラリア・サウスオーストラリア
作り手:ジェームス・デニス・ダンビー

2006年にオーストラリア最優秀ソムリエの栄冠に輝いたジェームス ダンビーアースキン。
世界最優秀ソムリエを目指すかと思われていた彼がその栄冠に輝いた直後にソムリエを辞めた事は誰しもが驚かされました。
ジェームスは既に決心していたのです。
自分自身のワインを作る事を。
フランス・イタリア・スペイン・オーストリア・ドイツで研鑽を積みながら本当に自身が作りたいと思うスタイルに辿り着く訳ですが、ジェームスのスタイルは今正に世界中でインパクトを与えています。
ちなみにヤウマとはラテン語でジェームスを意味していますが、これはスペインでジェームスが出会った若き天才醸造家の名前でもあるそうです。
グルナッシュをシュナンブランを「心のブドウ」と言うジェームスが選んだ土地は南オーストラリアのマクラーレンヴェール。
シスト土壌に砂質土壌が層を成す過酷な環境で、家族と共に文字通り手作りで作る彼のワインにはフィネスがあり一般的に高いアルコールと思いボディを連想させる同地のワインとは格段の差があります。
サンスフルは勿論。
極力何もしないアプローチがヤウマのスタイルです。

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