ラ・キュヴェ・デ・スサナ 2021
国:Spain (スペイン)
地域:Valencia (ヴァレンシア)
品種:Bobal (ボバル)
タイプ:Red (赤)
栽培:オーガニック
SO2:無添加
度数:12.5%
インポータコメント
全房にてフット・ストンプ。
ステンレスタンク 5~7 日間のマセラシオン、マロラクティック発酵。
澱と共にステンレスタンクで 3 ヶ月熟成させたのち、瓶詰め。
無清澄、無濾過、全てにおいて亜硫酸無添加。
放置された葡萄畑をスサナが見つけ、そしてとても気に入りました。見つけた時、一緒にいた愛犬“ゾロ”と自画像をラベルとし て使用。低アルコールでライト。エレガンスとフィネスを求めたキュヴェとなります。
明るい赤紫色。ラズベリー、サワーチェリー、少しのカシスとスパイスのアロマ。
ベリー系の果実味、フレッシュで柔らかなライトボ ディにエレガントさも。
タンニンは軽く、フルーティーさが全面に出ています。
いわゆるバレンシアのトラディショナルな濃い赤ワイ ンとは反するスタイル。冷やして飲むことができるジューシーな赤ワイン。
■生産者
BODEGAS Pigar (ボデガス・ピガー)
本拠地:スペイン・ヴァレンシア
BODEGAS Pigar / ボデガス・ピガーは、1952年に、現当主 Juan Piqueras / ホアン・ピケラスの祖父が、ガルシア家と協力し、葡萄の栽培に取り掛かったのが始まりです。
ピケラス家とガルシア家、二つの家族の名前を合わせてピガーと命名しました。
バレンシアはスペイン最大の港であり、スペイン第 3 の大きな都市になりますが、ワイン造りを見ると“バルクワイン”が主流の地域となる為、加工された安価な赤ワインと白ワインが集まる地域でもあります。
そういった大手ワイナリーが多く生存する地域で、彼らは祖父の世代から、主にカヴァに使われる葡萄を栽培してきました。
ホアンは、当時、同じバレンシアにあるトラディショナルなワイナリーBodega Manzaneque / ボデガ・マンサネ ケでワインメーカーとして働いていましたが、そこでの任期を終え、家族のワイナリーに集中することを決めました。
大きなワイナリーが多く存在するこの土地で、ホアンとパートナーである Susana Lopez / スサナ・ロペスは 2014 年に村へ戻った際、彼らが所有する単一畑の可能性に気付きました。
また、樹齢 65~110 年の古く、放置された葡萄畑と、忘れかけられている従来の葡萄品種の復活を目標 にかかげました。
そして、その土地によくある従来型のワインとは違い、独自の個性と先祖代々の知識と経験、持続可能性に基づいて、職人のこだわりを持ち、伝統、自然、家族を重んじて、その土地の可能性を信じ、夢を持って、彼らの代から新しいワイン造りに取り掛かりました。
2014 年 からプロジェクトは進められ、2016 年がワイン造りの最初の年となります。
彼らの畑は、現在8ヘクタール。除草剤や殺虫剤は勿論、科学的なものは一切使わず、オーガニックの認証は取っていませんが、太陽暦に基づいた独自のオーガニック農法で葡萄を栽培し、持続可能な畑の環境づくりを心掛けています。
畑の周りには、主にマメ科の植物を植え、天候に耐 えられるようにその植物で葡萄の木を覆い、自然のサイクルを意識して一緒に栽培しています。
栽培されている品種は、ロイヤル、タルダナ、トル トシ、ボバルなど、昔からその土地で栽培されている土着品種が中心で、品種を絶やさず持続できるように栽培を行っています。
また国際品種で あるシャルドネも植えられています。
彼らのワインの本質は、野生酵母を使用し、濾過や清澄を行わず、品種の特徴を失うことなく、葡萄だけを生かしたワイン造りです。
人的介入を極力抑え、どの工程でも亜硫酸を一切使用せず、自然のままワイン造りを行っています。
発酵や熟成に使う容器については、古来の尊重を込め て伝統的なアンフォラを使用、その他に、ステンレス、セメントタンクや古いフレンチオーク樽も使用しています。
ワインを生産しているのは自宅住 居の裏庭と地下にあるセラーで、そこで生産されるワインは全部で10000本にも満たない本数となるため、本当に小さなガレージワイナリーとなっています。
個性のあるラベルは、スサナ自身が手書きで描いた水彩画です。
ワインのイメージ、そしてより自然と調和できる感覚で、ラベルの絵を描き、愛情を注いでいます。
彼らは、その環境下で、古木の葡萄と独自のテロワールを最大限表現し、また歴史、家族、伝統を守り続けるため、終わりなき夢に向かって、日々ワイン造りに取り組んでいます。