カルディニア・レンジ ロゼ 2017
半年、弊社で寝かせました。
一般への販売を開始致します。
国:Australia (オーストラリア)
地域:Victoria (ヴィクトリア)
品種:Pinot Noir (ピノ・ノワール) 70%
Chardonnay (シャルドネ) 20%
Syrah (シラー) 10%
タイプ:Pink (ロゼ)
土壌:砂礫、花崗岩
栽培:有機栽培
SO2:無添加
度数:12.1%
作り手より
これは2018年春の最初のリリースですが、実は2017年に造られたワインです。
わたしは最近、それぞれのキュヴェがベストな状態に熟成されてから販売したいと思うようになっていて、出来上がったワインの一部を少しだけ売らずに残しておくようになっています。
それがタンク熟成であれ瓶内熟成であれ、ワイナリーとして追い求めるべき価値であると考えてのことです。
このワインは、わたしと妻のハンナがここ3年ほど手を入れてきたわずか0.75ヘクタールの畑で取れたブドウだけで造られています。
ヤラ・ヴァレーとギプスランドのほぼ中間に位置する、何年も耕作放棄されていたこの畑を引き継いだのは今から三年前です。
幾週にも及ぶ肉体労働と、たくさんの愛情によって、なんとかブドウ畑と呼べる状態にまで復元しました。最初の収穫となった2017年はブドウ樹をかなり切り戻したために、採れたブドウはわずかなものでした。
しかし耕作放棄されていたおかげで慣行農法の洗礼を受けていなかったことは幸運でした。
この畑に植えられているブドウの種類は、70%がピノ系の様々な品種で、20%がシャルドネ、10%がシラーとなっています。
もちろん有機栽培です。
畑が小さいので、一度にすべてのブドウを収穫して一緒に仕込みます。
本物のフィールド・ブレンドと言ってよいでしょう。
この畑の土はおそろしく水はけのいい砂礫で、そこに車ほどの大きさの花崗岩がごろごろと頭をのぞかせています。
非常に痩せた土地で鉄分が多いので、ワインはとてもミネラリーで、驚くほどの骨格と生気を持ったものとなります。
ワインが内包するエネルギーの膨大さに、もう1年熟成が必要だと判断したのです。
畑での重労働とセラーでの忍耐が、この素晴らしいワインに結実したと思うと興奮を抑えきれません。
春の始まりにふさわしいワインです。
■生産者
MOMENTO MORI WINES (モメント・モリ・ワインズ)
本拠地:オーストラリア・ヴィクトリア
作り手:デイン・ジョーンズ
Daneはもともとニュージーランドの南島のウエストコースト出身です。
大自然の中で育った彼にとって自然に造られないワインは違和感でしかなかったそう。
大柄でたくましい髭、キャップにド派手なシャツ、という出で立ちはまさにギャングスターといった感じではあるものの、非常にまじめな性格や澄んだ瞳はワイン共々Momento Mori Winesの魅力の一つとなっています。
2004にオーストラリアに移住し、コーヒー業界でバリスタとしてWild Open RoadやProudMaryなMelbourneのなかでもトップクラスと言われるカフェで活躍していましたが、2009年もともとワインに興味を持っていた彼はVictoria州のHarcourtValleyにあるワイナリーで働き始めます。
その後フランスで研修し、その間、彼はJean Francois GanevatとPierreOvernoyを訪れ、彼らのワイン造りの哲学や情熱をシェアし共感することができました。
その経験は今の彼のワインメイキングの核となっています。
また彼は今は亡きRadikonのワインと出会い、イタリアのぶどうが持つ華やかな香りや、スキンコンタクトが生む複雑味などに魅了され、全てのキュヴェはイタリアのぶどう品種から成っています。
ワイナリーのすべては手作業で行われ、必然的に生産量はかなり少ないものの、SO2無しで尚且つ清潔で純粋なワインを作る唯一の方法は、発酵からボトリングまでのすべての面において優しく、丁寧に自分ですべてを行うということだと彼は言います。
2016年もっともオーストラリアのナチュラルワイン界を感動・震撼させたワイン・ワイナリーです。
--- 2017 ヴィンテージについて --- DANE JOHNS より ---
栽培期は、間違いなく私がMomento Mori Winesを始めて以来経験した最も優しい “The Kindest“シーズンでした。
長い間涼しく、また必要なタイミングで雨が降りました。
その結果、酸度が高く、高い糖度になることなく味が熟した果実が得られました。
クリーンでピュア、ストラクチャーもあって、そして私達にとって最も重要な低アルコールになる葡萄を育んだ完璧なシーズンでした。
ワインを造ることは、とても長いプロセスであり、毎年学んだことを適応できる翌年の収穫まで保持しなければならないという意味で多くの忍耐を教えるものです。
それができれば、様々な事を洗練させるのに役立ち、自分が思い描く理想のワインに一歩近づくワインを造ることができるのです。
今年はその理想のワインに最も近いものを造ることができました。