キュヴェ・ド・ギャルド 2019
国:France (フランス)
地域:Jura (ジュラ)
品種:Chardonnay (シャルドネ) 95%
Savagnin (サヴァニャン) 5%
タイプ:White (白)、産膜酵母
栽培:ビオロジック
SO2:無添加
度数:13.8%
インポータコメント
シャルドネとサヴァニャンをフロールと共に酸化熟成させて作られる。
ヘーゼルナッツやスパイス等の酸化熟成のニュアンスをソフトに楽しめます。
■生産者
Domaine Labet (ドメーヌ・ラベ)
本拠地:フランス・ジュラ
ジュラ地方で初めてスティルワインに目を向けた生産者として、また有機栽培のパイオニアとして広く知られるドメーヌ・ラベ。
そんなラベの歴史は19世紀に遡ります。
1880年、初代ラベ氏がグルス(ロタリエ近郊の村)に生活拠点を構え、2ヘクタールのブドウ畑、酪農、小麦の畑を耕しながら生計を立てていました。
3代目まではこのように農業の一環としてワイナリーを所有し、特殊ワインやバルク売りをしていましたが、1974年、4代目で現在の当主アラン・ラベ氏の手により、本格的なワイナリーへと変化します。
アラン氏は独学でワイン造りを学ぶうちに、「ジュラの地質は素晴らしい。
ヴァン・ジョーヌやヴァン・ド・パイユのようなジュラ特有のワインは、それはそれでもちろん素晴らしいが、酸化させることでテロワール本来の良さが失われてしまうのではないか?」と考えるようになります。
そして、当時ジュラでは誰も造っていなかったスティルワインに興味を持つようになりました。
実際にスティルワイン造りを始めた彼は、ジュラの地が地質学的に非常に複雑で多様性に富むことに気づきます。
そして、「ジュラという類い稀なテロワールを持つ地で、それぞれのテロワールが持つ特徴をきちんと出せるワインを造りたい」との思いを新たにしました。「パーセル(区画)毎に収穫、醸造、瓶詰め」によるテロワールワインの追求の始まりです。
もちろん農薬は一切使用したことがありません。
アラン氏がワイナリーを継いだのは1970年代。
それは高度経済成長期、「農薬・化学肥料・薬剤」を大量に使用した近代化農業が推進され、実際、農作物の被害が激減、生産性が向上などといった、みせかけの効果が出始めていた時代です。
そんな中、彼だけが時代に逆行するかのように環境に配慮した自然な農法に目をむけ、一切農薬や除草剤等の化学物質を使わないワイン造りに専念していたのです。
周囲の人々からは完全に「変人」扱いされていたといいます。
(そして多分今でもそう思われているとは本人談。)