ピノ・グリ・スキンコンタクト 2023
国:Austria (オーストリア)
地域:Steiermark (シュタイアーマルク)
品種:Pinot Gris (ピノ・グリ)
タイプ:Orange (オレンジ)
栽培:ビオディナミ
SO2:10mg/l
度数:12%
インポータコメント
茎などを除梗した後、ステンレス製タンクで21日マセラシオン発酵後、300リットルのフランス産オーク樽にて約27カ月熟成。
2025年12月にボトリング。
無清澄、無濾過、ボトリング時に極少量10mg/lの硫黄を使用。
ラベルには、醸造過程におけるスキンコンタクトをイメージして葡萄が一粒描かれています。
少し濁りがある明るめのゴールデンイエロー。
赤林檎、黄桃、アプリコット、マンゴー、マーマレード、蜜蝋、白い花の香り。
ストーンフルーツを主体としたボリューム感のある果実味と古樽由来の厚みがありながらも、タンニンは細かく、控えめ。
柔らかな酸が全体のバランスを整え、立体感とスケールのある味わい。
時間の経過と共に香りはより一層開いていきます。
エレガントさも感じられる旨味の詰まったオレンジワインです。
■生産者
Kogl (コーグル)
本拠地:オーストリア・シュタイアーマルク
オーストリア南部スロベニア国境沿いに位置する、美しい葡萄畑と伝統的なワイン酒場が並ぶ国内有数の銘醸地、南シュタイアーマルクにKogl/コーグルのワイナリーは所在しています。
1970年代に標高480メートルの場所に土地と築350年以上の家屋を購入し、畜産と葡萄の混合農場から事業をスタートしました。
1970年代から1980年代は主に近郊のワイナリーに葡萄を販売することがメインでした。
そして、1993年に近郊のワイナリーが葡萄の過剰在庫を抱えた理由から葡萄のキャンセルが相次いだことがあり、そのタイミングでステンレスタンクを借りてワイン作りをしてみました。
そのワインが、地元のコンクールで賞を受賞した為、本格的にワイン作りの道を歩むことになります。
現在のオーナーは初代の孫にあたり、現在二児の母であるTamara Kogl/タマラ・コーグルで、彼女は大学で醸造学を学んだのち、ヴァッハウの生産者Hirtzbergerなどで経験を積み、25歳でワイナリーを引き継ぎました。
タマラは、綺麗な山岳地帯、このエリア特有の急斜面の葡萄畑、素晴らしい自然に囲まれた環境の南シュタイアーマルクで育ちました。
そうした環境の元、自分が責任を負う土地をできる限り大切にしたいという思いと、先祖から受け継いだものを、健全で豊かな状態で次の世代に繋いでいきたいという考えから、ビオディナミ農法を実施し、自然で介入の少ないワイン作りへ進んでいきました。
現在、所有している葡萄畑は約10ヘクタールで、全ての葡萄畑は急斜面にあります。
その中には傾斜率80%に達する場所もあり、敷地内には森、池、リンゴ園、羊の放牧地も広がり、まさに自然の宝庫のような環境です。
葡萄畑は全てビオディナミ農法にてDemeter認証を取得、葡萄に敬意を払い手摘みで収穫・選別、全て野生酵母での発酵、地中海性気候の影響により、冷涼な気候と昼夜の寒暖差に恵まれているため、香り豊かで綺麗な酸が育まれます。
テロワールと葡萄の個性を最大限に表現する事に重点をおき、極力、人的介入は抑え、ワインを支配することなく、自然のまま、ワイン作りに取り組んでいます。
またワイナリーは、ブシェンシャンク(シュタイアーマルク州で見られる、自家製ワインと素朴な地元料理を提供する伝統的なワイン酒場)とゲストハウスを併設しており、コーグルのワインと地元食材を使用した料理が楽しめ、ツーリストの宿泊拠点に出来るよう、家族一同で切り盛りしています。
Koglは、ワイン名やラベルにもストーリーを持ち合わせています。
ラベルについては、元々、彼女の哲学を表現できるようなデザイナーを探していましたが、自分自身で手掛ける事に決めました。
そうすることにより、ワインを通じてだけではなく、彼女自身の考えや小さな芸術作品を通じて、より自己表現ができると考えました。
基本、スティルワインには、リノカット(リノリウムという柔らかい素材を版にして彫る、凸版印刷の版画技法)が描かれています。
(個々のデザインに意味を持ち合わせていますが、各ワインの説明でご紹介します。
)印刷会社に依頼するのではなく、全て手作業で制作され、それぞれのラベルは小さなオリジナル作品となっています。
ペットナットのラベルに使用されているラベルがカセットテープとなっている理由は、彼女の"flowmoments"(時間が経つのも忘れて目の前のことに完全に没頭している最高の体験の瞬間のこと)の経験に由来しています。
また彼女はワインをテイスティングする際、味わいを「人柄」や「個性」に例える事が多くあります。
彼女は初めて手掛けたペットナットを試飲した時、Queenのフレディ・マーキュリーを連想しました。
彼女はQueenの音源を全てカセットテープで持っていた為、直ぐにテープを聞き始めました。
そして、名曲“Under Pressure”が流れた瞬間、直観的にこれだ!と思い、この曲名をワイン名として使用しました。
それが由来となり、ペットナットのラベルは全てカセットテープのラベルを使用しています。
タマラが理想とするワインは3つの考えから成り立っています。
Emotion / 感情:何か新たな気持ちを呼び起こすワイン。ただ美味しいだけでなく、記憶に残る、感情を揺さぶるワイン。
Zeitlosigkeit / 永遠性:長く愛されるワイン。若々しく生き生きと、熟成を重ねるごとにエレガントに。その瞬間だけでなく、これから何年も共に歩める事。
DasGeschenkder Verganglichkeit / 儚さの贈り物:気づかないうちにボトルが空になる時、それは優れたワインであるだけでなく、楽しみ以上の何かを生み出すこと。
彼女は、ワインを作る事が最終的な目標ではなく、ワインを飲む瞬間に、そのワインの価値や感動が生まれる事を目標としています。
ただ美味しさだけを求めるだけではなく、澄み渡り、個性豊かで、心に残るワインを理想にしてワインと向き合っています。