セ・オランジュ 2018
国:France (フランス)
地域:Sud-Ouest (シュド・ウエスト)
品種:Loin de l' Oeil (ロワン・ド・ルイユ)
タイプ:Orange (オレンジ)
認証:Vin methode Nature
SO2:無添加
度数:14.9%
インポータコメント
土着品種ロワン・ド・ルイユ100%。
0.7ha。
泥土石灰質土壌。
樹齢50年以上のVV。
収量は15hl/ha。
ステンレスタンクで15日間マセラシオンしたオレンジワインです。
その後圧搾し、ステンレクタンクで28ヶ月間熟成。
収穫からビン詰めに至るまで、SO2などの添加物は一切不使用。
「この希少な土着品種の特性に由来する、魅惑的な微酸化ニュアンスがあります」。
「完全な無添加ワインですので、(ワインセラーや冷蔵庫など)15度以下の暗所で、横にして保管し、抜栓後は2日以内に飲みきってください。
でないと、フルール(花)と呼ばれる産膜酵母が発生する原因になります。
天然の澱がありますので、デキャンタージュをお勧めします」(
オリヴィエ・ルクレール)。
■生産者
As Clots (アス・クロ)
本拠地:フランス・シュド・ウエスト
ワイン醸造技師「エノログ」の難関国家資格を持つオリヴィエ・ルクレールは、2008年、シュッド・ウェスト(南西地区)南東部、ガイヤック村の北東に位置するセステイロル村に6ヘクタールの畑を購入し、かねてからの夢であった自身のヴァン・ナチュール造りの第一歩を踏み出しました。
その後6年間は協同組合に加盟してぶどうを販売しながら、自力で醸造所(と自宅!)を建築。
2014年に晴れて独立を果たすと同時にビオロジック栽培に転換し、翌2015年より自社ビン詰めを開始しました。
「ここタルン川一帯はフランス最古のワイン産地のひとつで、初めてぶどうが植えられたのは紀元前6〜7世紀と言われています。
この地ならではの土着品種の宝庫であり、私の畑にも、プリュヌラールやデュラス、ロワン・ド・ルイユといった歴史の宝ものが植わっています」。
「この地のぶどうや大自然の素晴らしさをそのままワインとして楽しんでいただきたいので、ヴァン・ナチュールにも一般的に許可されているものも含めて、一切の添加物を使用せずにワインを造っています。
2017年までは極少量使用していたSO2も、2018年以降は一切使用していません。
このため醸造の全工程において一瞬の油断も許されず、常に細部まで気を張り巡らせ続けなければなりません。
その意味では、とても過保護にワインを育てていると言えるでしょう(笑)」
2020年には、フランス農務省やINAO等のフランス当局が10年の歳月を経てヴァン・ナチュールを公式に定義・認可した、「Vin méthode Nature」にも加盟しました。
「ヴァン・ナチュールの定義を明確にすることにより、消費者が理解しやすくなると思ったのが直接的な加盟理由ですが、今後加盟生産者の試飲会などで巡り会えるであろう、若い醸造家たちの役にたてることがあるかもしれないと思ったことも大きな理由です。
彼らがこれからワインのことを知れば知るほど、私と同じ完全無添加のワイン造りをしたくなるはずです。
そしてそれは、簡単ではありません。
エノログである私には、教えられることがあるかもしれません」。
みずみずしい果実味と大地の滋養が体の隅々まで浸透し、細胞を潤してくれるような、ヴァン・ナチュールの歴史に残る名品です。