[3120] NENO 2020 Distina / ネーノ 2020 ディスティーナ

3,900円(税込4,290円)

ネーノ 2020


  国:Italy (イタリア)
 地域:Emilia-Romagna (エミリア=ロマーニャ)
 品種:Barbera (バルベーラ)
タイプ:Red (赤)
 栽培:ビオロジック
 度数:13.5%

インポータコメント
祖父"Eugenio"エウジェニオに捧げたワイン。

スイカズラ、カシス、イチジク、鰹出し、枯葉、甘く煮詰めたブラックベリージャム。
熟成感が非常に強い濃密な香り。
甘い熟成感と自然な旨味が溶け込んだ濃厚な果実味。
パワフルながらも暖かみを感じる雄大さ。


■生産者
Distina (ディスティーナ)
本拠地:イタリア・エミリア=ロマーニャ

エミリア=ロマーニャ州ピアチェンツァ県カステッラルクアートでワイン醸造を行う若き造り手”Distinaディスティーナ”は、2017年にクラウディオ・カンパネルが父と一緒に立ち上げた新しいワイナリーです。
ミラノで生まれ育ったクラウディオはミラノで電子企業のファイナンシャルコントローラーをしていました。
父親が年金生活に入るころ、葡萄畑の仕事をしたいという考えが家族間で芽生え、カステッラルクアートにある僅か1ヘクタールの畑を購入しました。
1987年生まれのクラウディオは付近のエリアの主要な生産者としてはおそらく最年少でしょう。

畑を購入当時クラウディオはまだミラノ勤めで、家族で購入した畑をどうしていこうかと考えていたころ、インターネットを駆使して勉強を開始しました。
そしてヴェネトで蒸留の講座が行われるのを発見し参加することに。
そこで有名なグラッパの生産者”Capovilla”に出会い、グラッパにとても興味があったクラウディオはすぐにCapovillaの門を叩きそこで手伝いをさせてもらいながら蒸留技術を学びました。
そしてピアチェンツァでは自然なワインに導かれご近所にワイナリーを構える先輩生産者”マッシミリアーノ・クローチ”と出会い、様々なアドバイスや助けを得ました。
クローチの紹介で「エミリアの巨象」こと”アンドレア・チェルヴィーニ”とも出会いワイン造りにおいて大きな影響を受け、アンドレアにも非常に可愛がられました。
トレジャーがクラウディオに出会ったのもアンドレアからの紹介でした。
ディスティーナの畑は標高250m、粘土質の土壌でストッパの畑に似ており非常に力強い葡萄が育まれる粘土質土壌。
ストッパは赤土に対して、彼の粘土土壌は白い土。
これは海から隆起した時期がディスティーナの方が遅く、その差が要因とだと言っていました。
南東向きで日照条件も抜群です。
栽培品種はマルヴァジア、モスカート、マルサンヌ、バルベーラ、ボナルダです。
畑はビオロジックで栽培されており無農薬。
付近の若手生産者の中では頭一つ抜き出て樹齢が高い葡萄の樹を所有しており、アンドレア達の話では、彼のワイン特有の「色気と複雑味」はこの樹齢の高さも大きく影響していると話していました。
ワイン醸造に関してはナチュラルなアプローチと伝統を重んじています。
アンドレアやクローチ、ジュリオ・アルマーニなどの先輩生産者や、他の若き生産者達と同じく亜硫酸を極力使用せず、自然発酵で清澄作業とフィルタリングも行いません。
発酵はワインの温かく自然な質感を引き立たせるためにグラスファイバーとセメントタンクのみを使用します。
葡萄の樹齢の高さとしっかりと発酵しきった状態の安定感など目を見張る完成度には驚かされました。

先述のグラッパに関しても彼は非凡なセンスを発揮して現地の識者たちから非常に高い評価を得て大注目されています。
”Muller”というメーカーの湯煎式蒸留器を所有しており、Capovillaで学んだ知識と経験を活かしてクラウディオ自ら蒸留します。
グラッパに使用されるヴィナッチャはDistinaの自然なワイン造りから生まれたものを使用したり、アンドレア・チェルヴィーニやクローチのヴィナッチャを使用したグラッパもあります。
ワインのみならずグラッパも自然に蒸留していることは味わいにもかなり強い個性として表現されており、身体に驚くほど馴染むとてつもない美味しさでした。
またこのエリア特有の葡萄品種のアロマティックな果皮の香りも感じられ、土地の個性も活かした華やかさも兼ね備えています。
今まで出会ったことのない明らかに特別なグラッパです。

近年自然なワイン造りを行う強烈な個性を持った生産者が着実に注目を集めているピアチェンツァ。
DistinaのあるカステッラルクアートにはCroci、隣接するヴァル・トレッビアのエリアにはAndrea CerviniやLa stoppa。
そしてDistinaと同世代の日本人生産者Shun Minowa。
これらの刺激的な生産者に囲まれお互いを高め合い、助け合えることをクラウディオは幸福だと話していました。
アンドレアの食堂でクラウディオらが一緒にそれぞれのワインを試飲して意見交換をかわし、食事をわちゃわちゃと楽しんでいる姿はもはや家族にも見えました。
このような絆はこのエリアがこれから積み上げるワインの歴史をより良いものにしていくと確信しています。
そして個性豊かな生産者の中でワインのみならずグラッパにおいても強い情熱と才能を持ったクラウディオが、エリアを引っ張ていく生産者の一人になることを心から願っています。

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