ラ・ブドゥーズ 2022
国:France (フランス)
地域:Auvergne (オーヴェルニュ)
品種:Pinot Noir (ピノ・ノワール)
タイプ:Red (赤)
度数:11.5%
インポータコメント
樹齢約20〜25年の葡萄。
15日間全房でマセラシオンした後、228Lの樽で8ヶ月間発酵と熟成。
僅かに濁りのあるやや紫がかった中程度の赤色。
グリオットチェリーのコンポート、ドライ苺、赤いベリー系果実のコンフィチュールなどやや充実感のある果実の香りに、赤や紫の花々、ポプリなどのたおやかな様子、木の皮、土、インクを想わせる香りが加わります。
冷涼感のある軽やかなアタックで瑞々しい赤い果実を想わせ、口中へと広がりゆく中で香りに感じられた果実のように凝縮感のある風味に、木の皮や軽いフュメ香などの要素が重なり、ややトーンが低く落ち着きのある印象へと変化していきます。
時間の経過で、梅かつおを想わせる旨味や風味が現れこなれ感や複雑性が感じられます。
この先の熟成で繊細な飲み心地や上品な様子が引き出され、しっとりとした雰囲気が感じられることでしょう。
■生産者
Les Terres Barioles (レ・テール・バリオレ)
本拠地:フランス・オーヴェルニュ
エドアルド・ヴェルトロー二(Edoardo VELTRONI )&クレール・フレスト(Claire FREIST)はオーヴェルニュ地方の中心、ピュイ・ド・ドーム県内のシャリュという標高500mに位置する小さな街で2022年からワイン造りをしている若手カップルです。
Les Terres Barioleesとは「多彩な大地」という意味で、彼らが所有する畑の土壌構成を指します。
粘土質の強いマルヌや粘土石灰を始め、シストや赤土、オーヴェルニュ特有の花崗岩バザルトなど多種多様な土壌に葡萄が育ちます。
二人とも基本的にはクラシカルなドメーヌでの経験を持ちますが、彼らは初ヴィンテージから亜硫酸を含む添加物を一切使用しない自然なワイン造りに挑戦しています。
オーヴェルニュ出身のクレールは過去にシャサーニュ・モンラッシェのベルナール・モローを含むブルゴーニュをはじめ、短期間ニュージーランドにも渡り約5年間の修行をしました。
イタリア出身のエドアルドはトスカーナのフォンテレンツァやシャンパーニュのアンドレ・ボーフォール、そしてブルゴーニュを含む多地域で約7年間の経験を積みました。
二人はブルゴーニュでの研修期間中に出会い、クレールの出身地オーヴェルニュで独立することを決意し現在に至ります。
近年オーヴェルニュでは特に乾燥した気候が続いており、雨不足の影響で醸造時に滞る傾向にある発酵プロセスが初年度から彼らを悩ませました。
しかし、お互いの考えを真剣にぶつけ合い、対等に論じサポートし合える彼らの関係性はとてもポジティブであり、二人で切磋琢磨して目指す方向に向かっています。
いずれは二人の哲学が本当の意味で融合・調和し、標高が高く多彩な土壌構成を持つこのオーヴェルニュという地で彼ららしいワインを造り出していくことでしょう。