ビアンコ・ルーゴリ 2019
国:Italy (イタリア)
地域:Veneto (ヴェネト)
品種:Garganega (ガルガーネガ)
タイプ:White (白)
SO2:ボトリング時に微量
度数:12%
■生産者
Davide Spillare (ダヴィデ・スピッラレ)
本拠地:イタリア・ヴェネト
ラ・ビアンカーラのアンジョリーノの周りでは、若く意欲のある造り手が続々と現れてきています。
その中でも最年少となるのが、ダヴィデ スピッラレです。
2006年からボトリングを開始し、現在24歳…そうなんです、日本でいえば未成年の頃からワインを造っているのです。
スピッラレ家は兼業農家としてブドウ栽培を営んでいて、収穫したブドウのほとんどを近くのワイナリーに売却をしていましたが、一部のブドウを残し、陰干しして仕込んだ甘口のワインを、ボトル内で2次醗酵を促したレチョートスプマンテを自家消費用に生産していました。
ダヴィデのお父さんがアンジョリーノの友達だったということもあり、小さな頃からアンジョリーノの家に出入りし、アンジョリーノが実践しているような畑やワイナリーでの仕事に魅了されます。
ダヴィデは農業学校に通いながら、アンジョリーノの所にも足繁く通い、ノウハウを学び、自らも実践するようになりました。
ワイナリーとして発足する以前からも実験的にワインを造っており、その当時のワインも10代の少年が造ったとは思えないほどの完成度でした。
そしていよいよ、2006年に祖父と父親から2ヘクタールの畑を譲り受け、ボトリングの権利も取得、生産を始めます。
しかし、当時は数百本程度のみの生産で、そのすべてが地元で完売してしまったため、2007年が本格的にワインを生産した年となります(とはいえ2-3000本程度ですが)。
彼が所有している畑の面積を考えれば、もっと大量に生産することも可能なのですが、現在までのところ、問題なく売り切れるであろう量を生産し(4-5000本)、残りのブドウは他のワイナリーに売却しているということです。
理想とするワイン造りには、色々と障害もあります。
彼の親戚で、いわゆる大手メーカーのワインの仲買人のような仕事をしている人がおり、その彼が農薬を多用したもっと楽な農業、化学肥料を使用した高収量、ワイナリーでもテクノロジーに頼る近代的な醸造法をやればよいとダヴィデに強く勧めてきます。
その親戚に対して、ダヴィデの父親も強く反対することができず、息子を擁護しきれない場面もあるといいます。
確かに、彼は膨大な作業に忙殺される日々を送っています。
兄弟子であるダニエーレ ピッチニンからは、ダヴィデは自分の畑の作業以外に、他人の畑のトラクター仕事(耕起、除草、農薬散布など)も請け負っているということ、そしてそれは考えられないくらいの面積を手がけていのだという話を聞きました。
この時初めて、24歳にして腰が痛いと事あるごとに口にすること、いつも疲れていること、そしてすぐにメールの返信が返ってこないこと、などの理由が納得できました。