ル・シティ 2021
国:Germany (ドイツ)
地域:Mosel (モーゼル)
品種:Riesling (リースリング)
タイプ:White (白)
度数:10%
インポータコメント
Le Ch’tiとはフランス北端のリール周辺で話される地方言語。
「ル・シティ」として瓶詰めされるワインは、その年で最も良いと思われる樽から来る。
通常はリースリングだが、リースリングではない可能性もある。
2020年まではウイヤージュをしない酸化的な造りだったが、21年が冷涼であったため、その特徴を忠実に表現しようと思い、ウイヤージュは行った。
モーゼルのスレート土壌で一切の飾り気がない素直なワインを造るジュリアンの上級キュヴェが非常に少なく入港しました。
僕自身も飲んだことがありません。
2021年はとても冷涼な年で、開くまで相当の時間がかかると勝手に想像していますが、そのエネルギーたるや鬼気迫るものがあるのではと勝手に想像してます。
■生産者
Julien Renard (ジュリアン・ルナール)
本拠地:ドイツ・モーゼル
エストニア出身のカーヤは、長らくソムリエールとして働いていましたが、ワインに対する想いは強くなるばかりで、 やがて自らの手でワインを造る決断をします。
2015年にルクセンブルグのワイナリーで収穫を手伝う機会があったカーヤは、ルクセン ブルグが気に入り、最終的にモーゼル川に近いシャトー・ポケで5年間研修をします。
2020年に、モーゼル川沿いの急勾配の畑で自らワインを造ってもいいというオファーを もらい、シャトー・ポケの醸造設備を借りて念願のファーストビンテージを造ることができました。
ラシーヌ・レベル(フランス語で反抗的な根っこの意)という名前は、醸造学校も出ず、 ワイナリー家系でもないカーヤのバックグラウンドと、化学農薬・肥料に頼らず、自らの力で健全なブドウを実らせるブドウ樹に由来しています。
このインパクトのある名前と、 若い段階では近寄り難いほどのエネルギーを発しているワインには、ワイン造りに対す るカーヤの強い想いが表れていると言えます。
グレーヴェンマハーはルクセンブルグ側に位置するものの、ドイツのオーバーモーゼルと同じ土壌構成で、下部・ 中部モーゼルのスレート土壌とは異なる貝殻石灰岩が見ら れます。
そのため、下部・中部モーゼルのワインより柔らかみが出ます。
すぐ近くに住むヨーナス・ドスタート同様 に、カーヤもエルプリングをはじめ、この地の在来種に フォーカスし、ヴァイスブルグンダーやリースリングを栽培しています。
生産国はルクセンブルグですが、彼女のワインはモーゼルのワインであり、何故オー バーモーゼルがこれまで全く注目されてこなかったのか疑問になるほど密度が高く、ス ケールの大きなワインを造ります。
あまり多くを語らないカーヤですが、ワインについて話すカーヤはとても真剣で、ブレを感じさせない集中力があります。
同時に母親でも彼 女からは優しさも滲み出ており、まさに彼女のパーソナリティが反映されているワイン だと感じさせます。