ビアンコ 2018


  国:Australia (オーストラリア)
 地域:Victoria (ヴィクトリア)
 品種:Fiano (フィアーノ) 40%
    Greco di Tufo (グレコ・ディ・トゥーフォ) 40%
    co-fermented Fiano & Chardonnay 20%
タイプ:Orange (オレンジ)
 土壌:砂礫、花崗岩
 栽培:オーガニック
 SO2:無添加
 度数:11.5%

作り手より
わたしたちはついに、ほぼすべてのワインをもう一年長くタンクやボトルで熟成させてからリリー
スできるようになりました。
醸造したときと同じ年にリリースされるのは、今後はおそらく Fistful of Flowers だけとなるでしょ
う。
よく言われているように、この時間的余裕により、ワインが非常に落ち着いて、まとまってくると思います。
自然のようなダイナミックシステムの中で働いていると、ワインは毎年同じレシピやスタイルで造
られるべきだとは考えなくなります。
むしろ、その年の気候や得られた果実、その結果出来上がったワインの性質によって、スタイルやキュヴェの方向性が決定され、その中で試行錯誤を重ねることが好きです。
Bianco の 2018 年もその例に漏れず、2017 年とは全く異なるキャラクターを持った、まるで野獣
のようなワインです。
フィアーノとグレコ・ディ・トゥフォが約 40%ずつ、そこに混醸したフィアーノとシャルドネを20%ブレンドしています。
混醸以外のフィアーノとグレコは別々のステンレスタンクで、適切な期間のスキンコンタクト(フィアーノは 1~2 ヶ月、グレコは 9 ヶ月)を含む様々な技術を用いて醸造されました。
シュール・リーにて熟成 18 ヶ月。
ラッキングはボトリング前のブレンドをする際に一度のみです。
できあがったワインは整っていて、はっきりした構造を持ち、エネルギッシュです。
スキンコンタクト由来のほんのりした重たさが感じられますが、重すぎることは決してありません。
軽く、きっちり焦点が合っていて、石灰岩を思わせるグリップと、とても活き活きとした酸があ
ります。
私は過度に果実感のあるワインを好みませんが、このキュヴェは私が好きなワインの条件をすべて備えています。
私がこれまでに造ったワインの中でも間違いなくお気に入りと呼べる白ワイン(もちろんオレンジ色の)の一つです!


■生産者
MOMENTO MORI WINES (モメント・モリ・ワインズ)
本拠地:オーストラリア・ヴィクトリア
作り手:デイン・ジョーンズ

Daneはもともとニュージーランドの南島のウエストコースト出身です。
大自然の中で育った彼にとって自然に造られないワインは違和感でしかなかったそう。
大柄でたくましい髭、キャップにド派手なシャツ、という出で立ちはまさにギャングスターといった感じではあるものの、非常にまじめな性格や澄んだ瞳はワイン共々Momento Mori Winesの魅力の一つとなっています。
2004にオーストラリアに移住し、コーヒー業界でバリスタとしてWild Open RoadやProudMaryなMelbourneのなかでもトップクラスと言われるカフェで活躍していましたが、2009年もともとワインに興味を持っていた彼はVictoria州のHarcourtValleyにあるワイナリーで働き始めます。
その後フランスで研修し、その間、彼はJean Francois GanevatとPierreOvernoyを訪れ、彼らのワイン造りの哲学や情熱をシェアし共感することができました。
その経験は今の彼のワインメイキングの核となっています。
また彼は今は亡きRadikonのワインと出会い、イタリアのぶどうが持つ華やかな香りや、スキンコンタクトが生む複雑味などに魅了され、全てのキュヴェはイタリアのぶどう品種から成っています。
ワイナリーのすべては手作業で行われ、必然的に生産量はかなり少ないものの、SO2無しで尚且つ清潔で純粋なワインを作る唯一の方法は、発酵からボトリングまでのすべての面において優しく、丁寧に自分ですべてを行うということだと彼は言います。
2016年もっともオーストラリアのナチュラルワイン界を感動・震撼させたワイン・ワイナリーです。

--- 2017 ヴィンテージについて --- DANE JOHNS より ---
栽培期は、間違いなく私がMomento Mori Winesを始めて以来経験した最も優しい “The Kindest“シーズンでした。
長い間涼しく、また必要なタイミングで雨が降りました。
その結果、酸度が高く、高い糖度になることなく味が熟した果実が得られました。
クリーンでピュア、ストラクチャーもあって、そして私達にとって最も重要な低アルコールになる葡萄を育んだ完璧なシーズンでした。
ワインを造ることは、とても長いプロセスであり、毎年学んだことを適応できる翌年の収穫まで保持しなければならないという意味で多くの忍耐を教えるものです。
それができれば、様々な事を洗練させるのに役立ち、自分が思い描く理想のワインに一歩近づくワインを造ることができるのです。
今年はその理想のワインに最も近いものを造ることができました。

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