アルボワ ピノ・プールサール・トゥルソー フリアンディーズ 2020
国:France (フランス)
地域:Jura (ジュラ)
品種:Pinot Noir (ピノ・ノワール)
Poulsard (プールサール)
Trousseau (トゥルソー)
タイプ:Red (赤)
度数:12.5%
インポータコメント
50%は除梗、50%は除梗しないでマセラシオンカルボニック。
軽くピジャージュしながら20日間のキュヴェゾン。
天然酵母にて発酵。熟成はタンクで3か月。
少量のSo2を添加して瓶詰。
紅茶葉、日本のサクランボ。シナモンのアクセント。
甘酸辛苦が混ざり合った香りながらどこか卓越したような脱力感。
淡いパステルカラーを重ねて描くような世界観。
アルボワらしい大らかなスケール感はこのワインが最も表現できている。
口の中で淡い果実がポン…ポン…と絵の具が滲むように広がる。
ジュラの赤ワインは歴史的にブレンドだったという意味を再認識。
Reine Jeanne時代よりも良い意味での脱力感があり、地酒感と技術に頼らない、素材への自信が感じられる仕上がり。
現時点で良さは感じられるが今後数年、熟成により向上する。
嬉しい悩み。
まとめて抱えておきたくなるワインでその価値もあります。
■生産者
La Cave de la Reine Jeanne (ラ・カーヴ・ド・ラ・レーヌ・ジャンヌ)
本拠地:フランス・ジュラ
ラ・カーヴ・ド・ラ・レーヌ・ジャンヌは、1997年に生産者からブドウを買い付けるスタイルのネゴシアンとして、ジュラのビオディナミ生産者として注目を浴びるステファン・ティソと妻のベネディクトにより設立されました。
その後2009年にブノワ・ミュランが共同経営者として加入。
ステファン・ティソが醸造を担当、ブノワ・ミュランが営業を担当していました。
2012年からはカーヴ・ド・ラ・レーヌ・ジャンヌの醸造についてはドメーヌ・ティソで彼の右腕として10年以上従事していたジェローム・アルヌー氏に任せています。
2019年、ラ・カーヴ・ド・レーヌ・ジャンヌは醸造責任者であるジェローム・アルヌー氏に売却し、ブノワ・ミュラン氏は念願の自社畑を持つドメーヌ ル・クロ・デ・グリーヴを購入し、責任者となりました。
ワイン(特にシャルドネ「グラン・ド・ピエール」およびピノ・ノワール「レ・リュサード」)はアルボワでも屈指の歴史あるカーヴにて樽熟成が行われます。
カーヴ内は2列のオジーヴ穹窿(きゅうりゅう)を支えるアーチ型の支柱が奥まで突き抜けるように整然と並んでいます。
このゴシック様式の美しいカーヴを建築したのは誰なのでしょう。
それはブルゴーニュ伯オトン4世の娘で、1316年から1322年までフランス王となるフィリップ5世・長躯王(フィリップ4世・端麗王の息子)と結婚したジャンヌ。
フランスの女王となったジャンヌは夫の死後、現在のアルボワ市ブルゴーニュ通り5番地にあたる場所に、自分の母であるアルトワ女伯マティルドと共に、屋敷の中にこの素晴らしいカーヴを建設しました。
この歴史的建造物は当初、この地方の最高のワインを保存するために作られましたが、その後建設時のままの形で現在まで残されました。
メゾンでは御目に適ったブドウを買い付けることにより、伝統的な栽培方法のものと有機栽培のもの双方において提供できるアイテムが増え、また表現できるテロワールの幅を広げることが可能となっています。
常にコストパファーマンスの高いワインを提供し続けるカーヴ・ド・ラ・レーヌ・ジャンヌは、設立して間もないうちから多くの愛好家に評価され続けています。