ラック & ルイン 2021
国:Australia (オーストラリア)
地域:Victoria (ヴィクトリア)
品種:Ribolla Gialla (リボッラ・ジャッラ)
Nero d'Avola (ネロ・ダーヴォラ)
タイプ:Pink (ロゼ)
栽培:オーガニック
SO2:無添加
度数:12%
作り手より
このワインは、ヒースコートのマウント・キャメルの岩がちな火山性土壌で育った約 70%リボッラ・ジャッラと 30%のネロ・ダーヴォラで構成されています。
この 2 つの品種は別々にステンレスタンクに仕込まれ、熟成も別々に行われました。
その結果、この 2 つのワインは、傑出したワインが続出したワイナリーの中でも(2021 年は非常に良い年でした)、突出して優れたワインとなりました。
あるとき私は、セラーから出してきたボトルワインよりも、この二つのワインを直接タンクから飲んでいる自分に気づきました。
二つのタンクが隣同士なこともあり、それらをグラスの中でブレンドしてみたのは自然の流れでした。
それは全体が部分の総和よりも大きいという典型的なケースで、本当に驚かされました。
オーストラリアでリボッラ・ジャッラを栽培する畑は一か所だけであり、このワイン本来はオーストラリア初のリボッラ・ジャッラ単一ワインとしてリリースされるはずだったことを考えると、これをブレンドしてしまう決断は難しいものでした。
しかし美に勝るものはなく、私は良い決断をしたと思います。
このワインは、あらゆる面で素晴らしいです。
このワインは、軽い赤や濃いロゼのように飲めるので、冷やして飲むとよいでしょう。
パンデミックとオーストラリアのその後の対応については様々な意見があるとは思いますが、繁栄していた都市とその活気あるホスピタリティ産業が完全に衰退するのを見るのは、とても悲しいことです。
このキュヴェは、現在も続く閉鎖措置によって大きな影響を受けた、美しい人々、そして彼らの経営する様々なレストランやビジネスへの叙情詩です。
私は、廃墟の中から美しいものが立ち上がることを確信しています。
私の心からの感謝を、あなた方全員に捧げます。
■生産者
MOMENTO MORI WINES (モメント・モリ・ワインズ)
本拠地:オーストラリア・ヴィクトリア
作り手:デイン・ジョーンズ
Daneはもともとニュージーランドの南島のウエストコースト出身です。
大自然の中で育った彼にとって自然に造られないワインは違和感でしかなかったそう。
大柄でたくましい髭、キャップにド派手なシャツ、という出で立ちはまさにギャングスターといった感じではあるものの、非常にまじめな性格や澄んだ瞳はワイン共々Momento Mori Winesの魅力の一つとなっています。
2004にオーストラリアに移住し、コーヒー業界でバリスタとしてWild Open RoadやProudMaryなMelbourneのなかでもトップクラスと言われるカフェで活躍していましたが、2009年もともとワインに興味を持っていた彼はVictoria州のHarcourtValleyにあるワイナリーで働き始めます。
その後フランスで研修し、その間、彼はJean Francois GanevatとPierreOvernoyを訪れ、彼らのワイン造りの哲学や情熱をシェアし共感することができました。
その経験は今の彼のワインメイキングの核となっています。
また彼は今は亡きRadikonのワインと出会い、イタリアのぶどうが持つ華やかな香りや、スキンコンタクトが生む複雑味などに魅了され、全てのキュヴェはイタリアのぶどう品種から成っています。
ワイナリーのすべては手作業で行われ、必然的に生産量はかなり少ないものの、SO2無しで尚且つ清潔で純粋なワインを作る唯一の方法は、発酵からボトリングまでのすべての面において優しく、丁寧に自分ですべてを行うということだと彼は言います。
2016年もっともオーストラリアのナチュラルワイン界を感動・震撼させたワイン・ワイナリーです。
--- 2017 ヴィンテージについて --- DANE JOHNS より ---
栽培期は、間違いなく私がMomento Mori Winesを始めて以来経験した最も優しい “The Kindest“シーズンでした。
長い間涼しく、また必要なタイミングで雨が降りました。
その結果、酸度が高く、高い糖度になることなく味が熟した果実が得られました。
クリーンでピュア、ストラクチャーもあって、そして私達にとって最も重要な低アルコールになる葡萄を育んだ完璧なシーズンでした。
ワインを造ることは、とても長いプロセスであり、毎年学んだことを適応できる翌年の収穫まで保持しなければならないという意味で多くの忍耐を教えるものです。
それができれば、様々な事を洗練させるのに役立ち、自分が思い描く理想のワインに一歩近づくワインを造ることができるのです。
今年はその理想のワインに最も近いものを造ることができました。