ギヴ・アップ・ザ・ゴースト 2017


  国:Australia (オーストラリア)
 地域:Victoria (ヴィクトリア)
 品種:Greco di Tufo (グレコ・ディ・トゥーフォ)
タイプ:Orange (オレンジ)
 栽培:オーガニック
 SO2:無添加
 度数:11.5%

作り手より
オーストラリアではグレコ・ディ・トゥーフォはほとんど栽培されていません。
わたしが知らないだけかもしれませんが、ここヒースコートで何畝か栽培されているだけではないでしょうか。
そこでわたしたちは、オーストラリアでのこの品種の立ち位置にふさわしい尊敬の念をいだき、特別に手をかけてこのキュヴェを作っています。
ただ、その内容については、ステンレスタンク内で6ヶ月のスキンコンタクトを行ったことと、いつものように何も添加せずに醸造したこと以外は非公開です。
このワインはプレスせずフリーランのみをボトリングしました。
非常に贅沢な手法ですが、ワインを飲めばその理由をおわかりいただけると思います。
香りは非常に洗練されていて複雑です。
山岳地帯の針葉樹林を思わせる松脂、セイヨウイラクサ、切りたてのフレッシュハーブ、そして気持ちが高揚するような花と柑橘の香りが一気に立ち上ります。
口に含むとこれらの香りと大柄な骨格が、破綻のないハーモニーを奏でます。
酸、フレッシュさ、塩気、石灰を思わせる非常にきめ細やかなタンニンが、さらにワインの完成度を高めています。本当に特別なワインと言えるでしょう。

■生産者
MOMENTO MORI WINES (モメント・モリ・ワインズ)
本拠地:オーストラリア・ヴィクトリア
作り手:デイン・ジョーンズ

Daneはもともとニュージーランドの南島のウエストコースト出身です。
大自然の中で育った彼にとって自然に造られないワインは違和感でしかなかったそう。
大柄でたくましい髭、キャップにド派手なシャツ、という出で立ちはまさにギャングスターといった感じではあるものの、非常にまじめな性格や澄んだ瞳はワイン共々Momento Mori Winesの魅力の一つとなっています。
2004にオーストラリアに移住し、コーヒー業界でバリスタとしてWild Open RoadやProudMaryなMelbourneのなかでもトップクラスと言われるカフェで活躍していましたが、2009年もともとワインに興味を持っていた彼はVictoria州のHarcourtValleyにあるワイナリーで働き始めます。
その後フランスで研修し、その間、彼はJean Francois GanevatとPierreOvernoyを訪れ、彼らのワイン造りの哲学や情熱をシェアし共感することができました。
その経験は今の彼のワインメイキングの核となっています。
また彼は今は亡きRadikonのワインと出会い、イタリアのぶどうが持つ華やかな香りや、スキンコンタクトが生む複雑味などに魅了され、全てのキュヴェはイタリアのぶどう品種から成っています。
ワイナリーのすべては手作業で行われ、必然的に生産量はかなり少ないものの、SO2無しで尚且つ清潔で純粋なワインを作る唯一の方法は、発酵からボトリングまでのすべての面において優しく、丁寧に自分ですべてを行うということだと彼は言います。
2016年もっともオーストラリアのナチュラルワイン界を感動・震撼させたワイン・ワイナリーです。

--- 2017 ヴィンテージについて --- DANE JOHNS より ---
栽培期は、間違いなく私がMomento Mori Winesを始めて以来経験した最も優しい “The Kindest“シーズンでした。
長い間涼しく、また必要なタイミングで雨が降りました。
その結果、酸度が高く、高い糖度になることなく味が熟した果実が得られました。
クリーンでピュア、ストラクチャーもあって、そして私達にとって最も重要な低アルコールになる葡萄を育んだ完璧なシーズンでした。
ワインを造ることは、とても長いプロセスであり、毎年学んだことを適応できる翌年の収穫まで保持しなければならないという意味で多くの忍耐を教えるものです。
それができれば、様々な事を洗練させるのに役立ち、自分が思い描く理想のワインに一歩近づくワインを造ることができるのです。
今年はその理想のワインに最も近いものを造ることができました。

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