ロゼ 2018

  国:Australia (オーストラリア)
 地域:South Australia (サウスオーストラリア)
 品種:Grenache (グルナッシュ)
タイプ:Pink (ロゼ)
 栽培:ビオディナミ
 SO2:10ppm
 度数:12.4%

インポータコメント
2017のRoseはまるでコンソメの様な風味と極薄のオレンジ色が特徴でしたが、今回のRoseはまたかなり挑戦的なアプローチで作られています。
ブドウはBasossa ValleyのGrenache100%、樹齢100年以上の古木。
2018のRoseは前年のスタイルに非常に大きな影響を受けて作られており、Poolside【プールサイド】よりも短いスキンコンタクトでステンレス発酵したロゼワインを最終的に微弱なガスと旨味を持たせる為にとある秘密のレシピを施しています。
それは全く同じ畑のGrenacheから作ったスイートシェリーのブレンド。
超が付く程に収穫期を遅らせて収穫したGrenacheによって生まれたシェリーはアルコールが17%となり、オロロソスタイルで糖分が残りました。
そのシェリーを小さじ2杯だけドサージュ的にブレンド。
2017は自然発生した残糖で深い旨味とチリチリしたガスが産まれ、Tomはその味わいがいたく気に入ってしまい2018に違ったアプローチから同一の個性を作り出そうとしました。

オレンジゼストと紅茶の香りがチャーミング、まるでベースワインがはちゃめちゃに美味しいロゼシャンペンからガスを幾分抜いた様な、そんな味わいです。
美味いです。


■生産者
Shobbrook (ショブルック)
本拠地:オーストラリア・サウスオーストラリア
造り手:トム・ショブルック

トム・ショブルックは南オーストアリア州バロッサ・ヴァレーで長年に渡りブドウ農家を営み続けてきた一族の出身です。
一念発起して2001年から6年間イタリアに渡り、トスカーナ州キァンティのリエチネを拠点としてヨーロッパの様々なワイナリーで経験を積み、07年よりワイン作りを開始しました。

ブドウ農家の出身だけあり、トムが自らのワインを作り始める上で最初に手掛けたのは、収穫するブドウ畑全てのプラクティスをビオティナミによる運営に切り替える事でした。
ブドウの質がワインの質を決定する最大の要素であると考えているからです。

次にトムが挑み始めたのは極力ナチユラルなワイン造り。
伝統的に完熟さぜ過ぎる程に果実に凝縮感を持たせるスタイルを重んじてきたバロッサ・ヴァレーに於いて必要不可欠な人為的添加要素のありとあらゆるプロセスを拒絶し、自らの哲学を貫き通す彼の姿に対する否定的な意見は当時非常に大きなものだったと言います。
「気が狂ってる」等と言った余り好ましくない意見に耳もくれず、トムは自分が信じた道を邁進して来たのです。

現在ルーシー・マルゴーと並んで南オーストラリアのナチュラリスト御三家と称賛されているトム・シヨブルック。
奇しくも同じ年に同じアプローチでワイン作りをスタートした2人。
設立当初はお互いを意識する余りに激しいライバル関係にあった2人。
今となっては貰賛しあいながら刺激を与え合う2人。

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