AWA 2020
国:France (フランス)
地域:Loire (ロワール)
品種:Pinot Gris (ピノ・グリ)
タイプ:White (白)
栽培:ビオディナミ
SO2:無添加
度数:12.5%
インポータコメント
抜栓直後はわずかにヘーゼルナッツを思わせる還元が見られます。
それを上回るように垂直に立ち上る香味。
蜜のような風味は涼し気な白い花を伴いシュナン・ブラン的なエネルギー。
ゼロでいながらネガティヴな気配がなく、静寂を思わせる落ち着きのある果実の流れ。
中心の酸は余韻まで疾走感があり、花と果実を伴って粘性なく水のように喉に落ちる。
完全にドライ、余韻まで水平で冷ややかに引きしまる。
アルザスのピノ・グリの甘重さでなく、イタリアのような温暖な柔らかさでもない孤高のピノ・グリ。
2021年は量が取れずピノ・ノワールとブレンドしたキュヴェとなります。
■生産者
Domaine Terres Bleues (ドメーヌ テール・ブルー)
本拠地:フランス・ロワール
ジェームス・ハリディ
誰からも見捨てられ、野菜畑となっていた谷底の葡萄畑からジャン=リュック・テュヌヴァンは圧倒的な畑仕事で世界を席捲したシャトー・ヴァランドローを生み出しました。
フィロキセラ禍の後、キクイモが植えられ休耕地となっていたクロ・パラントゥの畑は故アンリ・ジャイエが爆薬で岩盤を破壊して開墾したことで新しい伝説が始まりました。
ロワール北部、ナントから60キロ北に位置するLa Chapelle-Glain(ラ・シャペル・グラン)。
20年間、環境工学設計事務所の責任者として水生環境維持や回復、生態系の管理など環境に関わる全てを手掛けていたXaviere Hardy(グザヴィエ・ハーディー)。
本人ですら“まさかワイン造りをするなんて思いもよらなかった”と語るように ラ・シャペル・グレンはフランス政府からブドウ栽培の公式な認可が無い土地でした。
青いシストを擁するこの土地の土壌調査、適正審査を経てこの土地にブドウを植樹する許可を受け
ラ・シャペル・グレン唯一無二の生産者となったのです。
たった一人しかいないエリアのためAOCはおろかIGPすらありません。
これをロワールに分類することすら意味のないことかもしれませんが新しい歴史の始まりを見届けることが出来る喜びを感じています。
生産量も少なく今後の入荷も限られてしまうこととなりそうですが好奇心の強い、愛好家の方に届けていただけると幸いです。